Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

しこるナイト

新居からのれん越しに顔を出す

「あのねー君、この曲はそんなしこってイエー!言うような曲とちゃうんやけどねー」としんみりとした「ガム」を歌い終えてからキンジさんは苦笑いしながら言ったのだった。ん?「しこる」って?家に戻って調べてみた。「しこる」とは和歌山弁で、「大声を上げて騒ぐ」というような意味だそうだ。

昨日は久しぶりの茨木JACKLION、ジャマーバンドをライヴハウスで見るのも久しぶり。今回は茨木のブルースバンド「なまず」との対バンLIVE。仕事を終えてからJACKに着いたのが7時過ぎ、「なまず」のLIVEが始まっていた。エントランスで談笑してはったマスター真柴氏にご挨拶して、ドアを開けてビックリ。えええええっらい混雑!人人人!思わず入らずにぱたんとドアを閉めてしまった。「真柴さん、すっごい人ですね…」「そうなんですよー。立ち見の人も大勢いてはってね。でも、ドリンクのフロアとか、こっちのあたりとか、居場所はあると思いますんで」意を決して再度ドアを開ける。ほとんどが「なまず」のお知り合いなのかな?雑多な年齢層、比較的高め。スーツ姿多し。席を探すのは諦めて、とりあえず飲むものを確保し、そのままドリンクのフロアにて音を聞く。「なまず」の印象は、んー、「がんばってますね!ニコッ!」ってところか。難しい曲のコピーを果敢にチャレンジしておられる。ただそのやっぱり、知ってる人がやっているからこそ楽しめるわけで、ナンの関係もない人をも引きつけることが出来るかというとちょっと辛いか。皆さんお上手、でもそれぞれが平行線を辿っている感じで、有機的に絡まり合ってしなる「バンドの快感」は私には感じられなかったな。で、ドリンクフロアの縁で、なまずのLIVE中、終始「しこって」いる男の人がいた。なまずのLIVEは、大分この人がムードメーカーとなって盛り上っていたような。(あるいは盛り上がった風に見せていたような)
で、ジャマーバンドの時も、引き続きその彼はしこり続けていたわけで。んー、ジャマーのLIVEは、そんなに白々しく盛り上げなくても、大丈夫、自然と盛り上がってくるんですよ。ほら、キンジさんのMCも、ダンドリ踏んだ話の流れをその所構わない彼のしこりが邪魔をして、なんだかちょっとやりにくそう。キンジさんの神懸かり的MCが聞きたいのにぃ!ちったぁ黙っててくれないかな!なのでこの日は、ダンドリ踏まない、ぽんぽーんと返すヒロジさんのMCスタイルの方がぴたっとハマって受けていたような。
「LIVEハウス」から始まる王道ジャマー。ほらほら、音の塊感が違う!これよこれ!「セイハロー」の威勢良さ、「元気なじじい」の緩急、「ガム」の情感。同じ塊でもとんがり方が一曲ずつ違うので、聴いていてワクワクが持続する。この日のジャマーはホーン隊が三人。気になったのは、ホーンが三本はいるためか、ギターにしてもベースにしても音がかなり大きくなってしまうこと。キンジさんの歌声も、それらに負けじと大きいんだけれど、そのためかいまひとつ言葉のナカミがこっちに響かない、なんかそんなもどかしさを感じてしまったな。ギターもベースもホーンも歌も全てが「しこって」る、ついでにお客さんもしこってる、そんなLIVEだったな。いつもは「いやー、何度聞いてもエエ曲やなー」てなことを思う事が多いのだけれど、今回はソッチ方面の感動よりも、音がカッコイイ!ビートががんがん来ますっ!ていう快感の方が勝ったLIVEだった。
殆どがなまずのお客さん、ジャマーバンドを見るのが初めてという人が多かっただろうけど、ジャマーバンドの掌でころがされて、皆さん笑顔笑顔。アンコールでは皆立って踊る。やほーい!で、そのアンコールは「神戸の歌」(正式題名知らず)、ホーン隊は客席に分け入っての演奏。楽しい楽しい。これって夙川学院大で見たBBBBの影響かな?イイわぁ、説教臭くないしちょっとセンチメンタルでシンプルで、この歌、好き!とこのLIVEには珍しく歌の内容についてイロイロと感じたのは、たぶんホーン隊が客席で吹いていたためかも。このくらいのバランスがいいなぁ。全ての要素がしこっているのは好きじゃない。他の曲もホーン隊は客席で吹いてくれないかしら。(←それはアンマリな意見)
やー、久しぶりにジャマーを堪能、楽しい夜だった。ベースのイカさんがご懐妊とのこと、おめでとうございます。しかしそうすると、産休・育休中のベースはどうなるのかな?転んでもただでは起きないジャマーバンド、きっとまたなにか新しい試みをしてくれそうではあるな。