Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

三人の侍・四人の侍・六人の侍+α

またまたまた、Char・奥田民生山崎まさよしによる「三人の侍」についての話。BBSでも「若い人には、この選曲はいったいどうなのか?」というあたりをいろいろと考えていたのだが、ホントに年代によって、あるいは音楽的な経験によって、ずいぶん受け取り方が違うLIVEだろなぁと思うのだ。で、ただ単純に「綺麗なコーラスワークだったわー」でもまったくOKなわけだけど、でも「なんで横のおじさんはこの『笑うような歌ではない曲』でもって大笑いしながら聞いているのか?」というギモンもうまれる事だろう。その答えになるかもしれないかな?某所で奥田ファンの方が詳細なレポを書いていらっしゃるのだが、そこのコメントで私が書いたものをコピペしてみる。曲名を書いたのでネタバレ嫌いな方は注意。

「ダークダックスの曲を彼らがマジメに歌う」という事実からして「冗談」なのです。

ROCKが不良の音楽と世間から決め付けられて、エレキギターを手にしただけで大騒ぎだった頃がありました。Charは義務教育中からエレキギターで稼いでいたのでバリバリ「不良」ですわね。

そういった「不良の音楽」の対極には、世間から「ちゃんとした良識人が聞くちゃんとした音楽」と評価されていたものたちもあるわけで、それの代表選手が「ダークダックス」なわけです。銀行員のような風貌・物腰で「スマート」かつ「ダンディ」に上品で格調高い歌を正確なピッチのコーラスできちっと歌う人たち。

ROCKのミュージシャン達がこの歌をグリークラブ風味の発声で歌う、ということは、マジメにやればやるほど、「お前ら、なぁに やっとんねーーーんっ!うはは!」という状態なのですね。

キングトーンズのカバーに関してもちょっと補足。 ビジー・フォーのカバーは聞いたことがないのですが、 「グッド・ナイト・ベイビー」を歌う、ということは、どれだけ肝を据えてあの内田さんのファルセットボーカルを再現するか、が聴き所で、奥田さんはそれにマジメに取り組んではったのが「うははは、民生あほやーー!」ポイント。

オリジナルのヒット当時、ファルセットボイスを使ってのドゥ・ワップスタイルに初めて触れたニッポンの一般人のオドロキが、脈々と伝わっているワケです(大げさ)。

 あと、曲途中の「だ・か・ら…」の部分の前をどれだけタメられるかがあの曲を歌う上での注目ポイント。その点は奥田さん「あともう一息」だったかなっ!

そうそう、いろんなblogでの感想を読ませてもらっているのだが、「ずっと座って聴いておれたのが良かった」という感想多し。そうでしょう?やっぱり席があるなら座らせて。立つばかりが「ノリの良いLIVE」じゃないでしょうっ!


昨夜は茨木JACKLIONにて、ジャマーバンド&WELCOMEのLIVE。しょぼしょぼ冷たい雨。JACKLIONは階上に練習スタジオも持っているのだが、開場を待っていると長男の行ってる高校の制服を来た子が上がっていく。おぉぉ、君バンドやっているのね。そういえば学園祭のステージでいくつかバンドが演奏してたなぁ。WELCOMEは初の大阪。WELCOMEについてはJACKLIONの告知から引用させてもらおう。

WELCOMEは京都発、世界にそのサウンドを轟かせる「だててんりゅう」のファンキーベースプレイヤー「井上 衛」氏が率いるバンド。

WELCOME【井上 衛(b,vo),河村 淳(drs),山口 倫由(g,vo),山下 祐子(key) 】

こないだのアコースティックブルーズナイトもビックリしたけど、京都って、やっぱりすごい人がごろごろいてはる土地だなぁ。「だててんりゅう」は昨年夏に西海岸ツアーを成功させているバンド。アメリカサイドからコッチ来て演奏してよ!って請われて行くっていうケースはそうそうないのではないか?でもって、ちゃんとメンバーさんの日常的お仕事の「お盆休暇」に合わせてツアーが組まれたあたりがなんとも「ニッポンの音楽ギョーカイはどうなっておるのか!」だ。ま、それはそれとして。井上さんのファンキー(顔で弾く)ベースは先日の「群青」で経験済み。今回のWELCOMEでもばっきばきのベースを聴かせていただいた。この「ものすごいベース」が浮かずにきちっと音の中にシッカリ組み込まれているということは、ギターもドラムもキーボードも「めちゃくちゃうまい」ということなんだろうなぁ。おーい、上の練習スタジオで練習している山の上高校生ー!そんなトコでべそべそ練習してないで、降りてきてコレ聴いたほうが良いと思うよー!オリジナルもやりぃの、カバーもやりぃの。やっぱりカントリー風味のものよりも「どFUNK」のほうがファンキー(ダンシング)ベースが活きて「きゃー、かっこいいー!」なのだった。や、待てよ、んー、ベース超絶、ギター抜群、ドラムも一流、キーボードも手馴れたもの、で、やっぱりそうなってくると、ボーカルもそれに「見合うもの」、そらぁ物凄く高いレベルを要求してしまいたくなる。だからほのぼの系「ともだちのうた」は井上さんの人間味あるボーカルがよくマッチしてて、ひとつの出来上がったモノとしてステキなんじゃないかな。や、山口さんも井上さんもお上手なんですよ、でもね、この物凄い演奏の上にスカっと突き抜けるようなボーカル乗ったら!とか思ってしまう。めちゃくちゃうまいが故の欲求不満。

かたやジャマーバンド。ファンク「さくら」が聴けるかと思ったが雨で散ったか聞けずに残念。「ライブハウス」で始まる王道セットリスト。「前のWELCOME、凄かったでしょうー、ウチらね、友だちはスゴイの一杯いてるんですけどね、ウチラはこの程度ですー」とキンジさんは仰るが、なんのなんの。ヒロジさんのギターはいい音出してるし、あにきさんはいつになく煽り増量だし、あれれ?ジャマーってこんなに振らつかないバンドだったっけ?なんか凄い「揺るがない」ってカンジなんですけど。がちっとしてるなぁ。アレンジもがらっと変わっていてまさに「春のジャマーはFUNK増量」なのだった。今回のゲストプレイヤーは二組。「グレッグは年一回の来日、わざわざジャマーバンドのスケジュールにあわして来る」そうだ。オーストラリアではバンドをやっている彼、なんでもネットで世界一の投票数をゲットした曲があるらしい。ほほー。マルチプレイヤーだが、今回も「元気なじじい」にフルートで参戦。そうして「次はモンゴルからわざわざやって来てくれました!」と紹介されて「ほやけど」で口琴戸口さん。泉南にモンゴルの飛び地があったとは。モンゴルと言えばまたしても飛び道具「ホーミー」再来か、と思ったが、オーソドックスな口琴演奏だけだった。でもね、この口琴が、え、めちゃめちゃ上手いんじゃないデスカ?テルミンと同じく口琴ってフレットが有るワケでなし、ものすごく「アバウト」な楽器だと思うのだが、もうね、自由自在でありながら音程やらリズムやら「外さない」。アッパレですっ!左右の足を交互にがしがし踏み込む行進ステップが、やーん、かわいー。なんというか、ホント、ジャマーはハラハラする要素がまったくなくて、そこがすごく良かったところであり、ちょっとばかしハラハラしたいというかsomethingがほしいところでもあったな。これも贅沢な欲求不満だなー。