Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

オリーブ少女は永遠なり

涙ぐましいプロモーション

才気あふれる安全ちゃんのアジ動画を見ていて思う。『オリーブ少女主義者宣言』

オリーブ世代とはいったいどのあたりのことを言うのかな?私はさしずめ第一世代か。POPEYEが創刊され、ほどなくしてoliveが創刊、ん?ブルータスかな?やっぱりオリーブの方が先か。私はメインが装苑、あと必要に応じてanan、olive、という買い方だった。生成や麻色をしたもの、そしてそれらが似合う空間および生活がオシャレであるという意識の発見は、このあたりの雑誌が成し遂げた事だと思う。それまでは、「洗練されすぎないものが可愛く見える」なんて価値観は若い女性の中には無かった。装苑は文化式洋裁の普及という雑誌の成り立ちからくる性格から、パリオートクチュールコレクションを頂点とするモードの世界が芯にあって、傍流としてフランスの家庭生活を紹介した流れがあった。そこに時に民芸的なテイストがある生活雑貨や日常服が登場したのだ。だから装苑では、それらのものを自分たちの生活に積極的に取り入れようという意識は感じられなかった。あくまでそれらは「モードのひとつのテイスト・田舎っぽい風味」として利用されるだけだった。かたやオリーブは、そうした「外国の風物」を身近な東京に移植して、お金のかかるクチュールの世界と真っ向勝負しない、ナチュラルでカワイイ暮らしと服装というオシャレな気持ちの価値観を打ち立てた。ananは最初はかなりフランス寄りだったが次第にロンドンあたりの人工美にぐぐぐっと接近していったなぁ。ほら、「BIBA」っていう化粧品メーカーがあった。あのイメージ。
で、少女期にそうした「かわいらしさ」を発見した女性は今すでに少女ではないわけで、安全ちゃんのアジる「生活実践の中で精神性を主体的に構築してきたオリーブ・マインドの萌芽」は既にいろんなところで感じている。今局地的に爆発しているのが「ワトゥサ」の再評価・再発見。ワトゥサは渡辺サブロオ氏がブランドディレクターをしている化粧品メーカー。http://www.watosa.com/top.html 渡辺サブロオ!もうその名前を聞いただけで「オリーブ少女」は胸を押さえてぱったり倒れてしまうだろう。サブロオ氏のメークによって可愛く仕上げられたグラビアの少女達にちかづこうとして、どれだけの乙女達が討ち死にしたことか。その少女達はオトナになって少しは余裕もできてきて、でもお肌はかなりおくたびれ、ううーむ、お化粧品はかつての敵であるクチュールの世界、ディオールやサンローランに頼るべきかと迷っていたら、おぉ、TV画面の向こうからあの渡辺サブロオ氏が「大丈夫だよ」と微笑んでいるではないか。'http://ecst.qvc.jp:8080/stream/stream.asp?hinban=464435&serverId=7', かつてのオリーブ少女、今の中高年のための「大人のためのチャームなコスメティックス」。もはや素朴でナチュラルなだけが心地良いわけでは無いことを知っている、贅沢の味もわかってる。そこにジャストフィットしたワトゥサの製品は、今やクチコミサイト@cosmeでの人気も軒並み高い。以前現在の少女達に向けてバラエティショップで展開していた頃は低空飛行だったと思ったが、ブランドイメージ・商品内容の転換の勝利か。@cosmeは☆7つが満点ね。☆5以上のアイテムがずらずらというのは驚異的なこと。http://www.cosme.net/product/brand/brand_id/201/ord/1/offset/0#list_top スティックファンデなどは週間ランキングで2位に付けている。言うたらナンだが実店舗が数えるくらいしかない小さなブランドでこの人気はどうだ。これこそオリーブ少女主義者の勝利といえないだろうか。私も口紅が欲しいじゃないか。きゃー、かわいいー。http://www.cosme.net/product/product/product_id/2913866



オリーブといえば、山崎まさよし氏も何度か登場している。「ひとりれー」さんが紹介してくださったのは二度目の登場時かな?や、小さい頃の写真が載った時があるから3度目か。http://hitorelay.blog.shinobi.jp/Entry/20/ そうそうそう、オリーブのポエジーなところ、読んでいて酔える人とむずがゆくなってしまう人と分かれるでしょうねぇ。ちなみに最初の掲載時の冒頭はこんな感じ。「振り向かない」のプロモーション時。

グレーとブルーを合わせたような色の瞳は、どこかずっと遠くの方を見ているみたい。すこし霞がかかったような不思議な透き通り方。スクリーンの中の主人公と目の前の彼が一瞬だぶって見えた。

おぉ、オリーブのポエムマジック!なんだか山崎氏が素敵な王子様に。音楽雑誌の同じ頃の見出しは「食う・寝る・やる」だったのに。オリーブの王子様というと、オザケンが筆頭、あとはカジヒデキさんあたりかな。都会をスマートにエスコートしてくれそうな男性達。山崎氏は「都会で生活はしているんだけれど馴染みきれてなくて立ちつくす人」だから、オリーブの求める王子様像からはちょっとずれていた。でも編集部にはファンが多かったそうだ。この記事の前、アドレナリンの頃かな、私がプロモーションの一環になればとかなり年を偽って投稿した超美化イラストが掲載された時、そのようなことが書いてあったな。
オリーブ少女も年を取る。オリーブの王子様も年を取る。しかしオリーブが発見した価値観はこれからもずっと有り続ける。