Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

夢も悲しみも今はひとやすみ

雪は降るとき、しゃらしゃら音がする。水分をたっぷり含んだ雪だからかな、スキー場ではそんな音がするとは感じたことがなかったし。昨日雪が降り出したのは、その雪が降る音で気がついた。夕方までずっと降ってじゅくじゅくと道路にも積もった。スーパーに買い物にでかけた道すがら、アダモの「雪が降る」を歌ってしまう。我ながらベタ。雪は降る、あなたは来ない、雪は降る、重い心に。悲しい歌だなー。この切ない曲は日本人の心にぴったり嵌り大ヒット、のちに日本語バージョンも出て、アダモ氏は来日しいくつかの歌番組で歌っていた記憶がある。
今見てみたが、曲もいいけど、あー、やっぱりアダモという人の、この声!声と曲との幸福な出会い。


雪といえばやはり、山崎まさよし氏の「ピアノ」。名曲だと思うんだけどなー。

彼の作る小品を愛しています。「ピアノ」は「お家へ帰ろう」と同様、ありふれた日常の風景を軽やかにすくい取り、情感あふれる物語として見せてくれます。はらはらと雪が舞うようなメロディがステキです。

某ショップのユーザーレビューに書いたコメント。「ピアノ」の雪は、一日の終わりに鎮魂歌のようにすべてのものに静かに降り注いでいる。喜びにも悲しみにも均等に。今はひとまず目を閉じて静かにおやすみ、と。

STEREO2  僕の足跡も 昨日の行方も 雪に埋もれてゆく   「ピアノ」山崎まさよし

極力フラットに歌われ、それでも現れる細かい細かいビブラート。要所で挟まれるファルセットとも相まって、歌声全部が、風に舞う細かい雪のようだ。この声この歌い方でないとしっくりこない歌だな。今の母音を強調し引っ張り上げる歌い方では、この雰囲気は出ないんじゃないかな。
このごろ音楽は自分にとって、演奏されているその場で楽しむものになってきている。ジャマーバンドのLIVEに通うようになっての影響。山崎氏にしても有山さんにしてもそうだ。演奏されるその場に行き、リアルタイムで生み出される波動に身を浸す喜び。音楽は人間でありその時しかない瞬間の興奮だ。MDへ録音できるミニコンポは壊れたまま。しかし今こうして若い日の山崎氏の若い声で素直な歌い方の「ピアノ」を聴いて、またCDを聴き返すのもいいかなと思っている。