Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

K君のこと

おやつくれるの?と勘違いしてます

もうすぐ選挙。はてブ注目エントリーを巡っていて、pal-9999の日記さんのこちらの日記を拝見し、そういえばそんなことがあったなぁと思い出した。
あれは小学校高学年の頃だった。両親が投票しにいくと言うので、近所の中学校に付いていったのだった。会場になっている体育館で両親が投票をすませる間、中庭でぼうっと待っていたら、同じクラスのK君が同じように待っているのに気がついた。
K君とは話したことはなかった。年齢の割りに幼い印象のする、そうだなぁ、友達の背中を理由もなくバシンと急に叩き、怒る友達見てウキャーっと笑ってふざけるような子で、「同じクラスの子」という意識以外なにもなかった。当時のわたくし、いわゆる「学級委員タイプ」で、ショートカットにめがねをかけ、フリルの付いた服なんて死んでも着たくないと考える女の子だった。陰気くさい顔をしながら学級会で「お祭りの出店で売られている食べ物は衛生的に考えてあまりよろしくないと思われるので、買い食いするのは自粛したらどうか」などと提案して顰蹙をかったりしていた。
K君は私が来たことに気づいたようで、ソテツの周りをむやみにくるくる回っている。相互に認知しているこの状況で、相手を無視するのは礼儀としてどうなんだろか。あぁ、早くおとうさんおかあさん投票すませて出てこないかなぁ、などと考えているうちに、K君はソテツの後ろに隠れたり顔だけ出してこちらを見たりと、ますます落ち着き無く行動するようになっている。こんな子供っぽいことしている相手に対してだったら礼を失してもいいのではないかとも思ったが、ええいままよ、この気まずさを打開するには常識で対応するしかないだろうと思い、彼に向かって言ったのだ。
「こんにちは」
と。K君はびっくりした様子でせわしない動きを止め、ソテツの後ろに引っ込んでしまった。無視ですか。知ってる人に「こんにちは」といわれたら「こんにちは」というのが普通なんじゃないのかと思ったが、まぁ子供っぽい彼のことだからこんなモンかなーと思い、せいせいした気持ちになってその日を過ごした。挨拶も返されないなんて、煙たがられて嫌われているのかもしれないな、とも思ったな。ま、いいけど。

数日後、机の中に持って帰らないといけないプリントを忘れたので、放課後に教室にとりに行った。教室に近づくと、中からK君と背中叩かれ友達がしゃべっているのが聞こえてきた。「お前なー、知ってるかー?○○(私のことね)ってなー、俺のこと好きやねんぞー!」得意満面で大興奮しながら友達に話ていた。おぃおぃおぃおぃ、なんなのそれって!「中学校でわざわざ俺に話しかけてきたんやぞー!」うぎゃー、どういう思考回路。あまりのことに教室に入る気力は失せ、プリント提出を諦めたのだった。当時、常軌を逸した態度や行動に対して露骨にきゃーきゃー言うのははしたないと思う子供だった(「T君のこと」参照)ので積極的に誤解を解くことはしなかったが、しばらくの間、好きでもない相手に俺のこと好きなんだと思われている居心地の悪さに鬱々とした気持ちになった。あえて礼儀知らずになることも必要なのだなぁと痛感した出来事だったなぁ。小学生の段階で「身も蓋もないが、男性の話」の実験から導きだされることを実感した次第。や、ホント、小学生の時のワタシなんて、ぜんっぜん可愛げない、むすっとした真面目一色の野暮天だったんですよ、そんな私に対しても勘違いできるなんて、男性の勘違い能力の高さにビックリ。


はてなスター」という機能がはてなダイアリーに実装されたというので、目新しい物好きとしては遊んでみたかったのだけれど、ココみたいに見出し記法を使わずだらだら日記を書いているトコには星は付かないのだった。あれれれ。じゃ、どこかに星をつけても、相手さんはコッチには星をつけ返せないわけで、じゃぁ「はてなメッセージ」も使えないってことだなぁ。うわーん。