Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

ラストセッション

潮騒 (新潮文庫)きゃー、恥ずかしい!こぉれは恥ずかしくて正視できないっ!うっはー!
何を騒いでいるかというと、この前書いた71年版の「潮騒」を見てみたのだった。アサヒナ先生ー!若いんだか若くないんだかよくわからんなー。ぼーっとしてのそのそと歩いてはる冒頭の数分を見ただけで、ギブアップ、ごめんなさい、見るのを辞めてしまったのだった。
当時は芸大生だったんですよね?お兄さんが劇団してはって、その関係でお話がきたのではなかったかな。もう画面から漂って来る圧倒的なシロートさんオーラ。見られること・撮られることに慣れていないと申しましょうか。姿勢から歩き方から顔つきから、「そこらへんにうろうろしている普通のにいちゃん」なのである。で、先生はそののちブルーズ系のミュージシャンとなりはって、各地でLIVEをなさり大きなイベントにも出、それによってこの映画の頃よりも「見られること」に対抗できる体になっていきはったんだろうなぁ。だって、この映画の主人公よりも大学に赴任してきはったころのほうが、どう考えてもかっこいいもの。なんか複雑。普通は反対でしょ?私が知っている頃はあんなにもっさりしていたのに、売れてからは見違えるほど垢抜けちゃってー、というのがよくあるパターンなはず。よく知っている人がスクリーンで、自分が知っているその人の所作よりももっとぎこちなく動いているのを見るという事が、こんなに居心地悪いものとは思わなかった。
山崎まさよし氏も俳優業をするわけだが、ときおりファンが「まさやんが演技しているところは見ていられない」とおっしゃることがある。えー、なんでかなー、音楽以外には手を染めて欲しくないって思ってはるのかなぁと考えていたのだが、違うのね。それだけその方々にとっては山崎氏は一方的に「身内」な存在なのね。多分私がこのスクリーンの中の若きアサヒナ先生を正視できないのと同じ困惑を、俳優山崎に対して感じてしまうのね。それにしても、山崎氏の場合、ミュージシャンとしてある程度活動してからの「月とキャベツ」出演だったわけで、もうすでに他人に見られることに対して準備ができている体にはなっていたと思う。なにせ、メジャーデビュー前から遠方に追っかけするファンまでいたのだから。これでもし山口で働いていた荷役さんをそのまま連れてきて映画作ったとしたら、画面はエライ事になっただろう。
潮騒」はニュープリント版とキャンプションが付いていた。ニュープリント版?DVDか何かになるのだろうか。それほどすごい「かくれた名作」なのかな。ちゃんと最後までみるべき?あの焚き火のシーンあたりで悶死しそうな予感がするのだが…。(追記:そうだ、あのナイトスクープの「潮騒オタク」の彼は、今度こそ録画できたのだろうか。この映画は以前WOWOWで放送されたことがあったらしい。でもそのチャンスを彼は逃してしまったそうな)


久しぶりに「山崎まさよし」のキーワードリンクを辿ってみて「よしくまの勝手気まま日記」さんでこんなエントリーを拝見した。http://d.hatena.ne.jp/yoshi-kuma/20061127/1164634976 長野でのイベントのレポ記事なのだが。

最後は、出演したアーティスト全員で、山崎まさよしさんの「お家へ帰ろう」を歌って終了しました。

僕はここにいるおぉぉ!常々、山崎氏にも、キヨシロー氏の「雨上がりの夜空に」クラスの「ラストセッションでお客もミュージシャンも皆知ってて盛り上がれる曲」があればなぁ!と願っていたわけだが、「お家へ帰ろう」とはまったく予想外!いいじゃないですかいいじゃないですか〜。このイベントはアコースティック色の強い女性ばかりの出演だったみたいだから、切ない要素もありつつほのぼのと明るい、CMのおかげで皆が知っているフレーズを持つこの曲は、ピッタリだったことだろう。それに内容がお家へ帰る歌だし、お開きって時にいい。そっかそっか、どうしてもROCK色の強いイベントばかり頭に浮べてしまうから「根無し草ラプソディー」のような曲調で一発ヒットが出たらそれがラストセッション曲になるのになぁと夢想していたのだが、イベントはROCKばかりじゃないものね。アコースティック色の強いイベントには「お家に帰ろう」ピッタリ!…あ。でももしやこれって冬季限定?