Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

幻の「潮騒」

ギターが上手くてブルースを歌って、そうして映画の主演もした人といえば、今ツアー中のアノ人が思い出されるが、私が大学時代にお世話になった油絵の先生も、まさにそうなのだった。アサヒナ先生。私が四回生のときに助手として赴任された。その時33歳、すらっと背が高く、濃くは無いが整ったお顔立ちの、若くてきれいな先生だった。移転するやしないやで校舎は手入れされないまま、美術科は半分が木造平屋、半分が前に臨時の体育館として使われていたプレハブが教室だった。そのプレハブの2階の部屋で、専攻科の一年を先生と共に過ごした。
丁度YMOが世間の注目を集め出した頃だった。サカモトがホソノがと喋る学生達に「え、みんなYMOって知ってるの?僕の友達がやっているんだけど有名なのかな?」とおっしゃるので、皆仰天したものだ。坂本龍一氏とは同窓、どちらも音楽活動をしており、よく行動を共にされていたようだ。時の人の素顔を知ろうと皆口々に質問したものだ。「坂本はね、いまでこそなんだか冷静なオトナみたいな顔してるけど、学生の頃はね、みんなで楽しく喋っている場につかつかっとやってきて、テーブルひっくり返したりするようなヤツだったんだよ」ひえー。またナニカの話の流れで「僕ね、映画もやったことあるよ」とおっしゃって、またまた学生達は驚いてひっくり返ったのだった。それが三島由紀夫の「潮騒」なのだった。百恵ちゃんのバージョンのひとつ前の映画化作品。「幻の潮騒」と呼ばれ、その昔探偵ナイトスクープでも「この映画がみたい!」という潮騒オタクの依頼が取り上げられていた。私も見たいものだとずっと思っていた。
その幻の「潮騒」が、日本映画専門チャンネル三島由紀夫特集で放送される!http://www.nihon-eiga.com/prog/107680_000.html うわー。楽しみなのだ。以上!

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