人それぞれと人は言う

「☆ななとかあさんの毎日☆」さんの「アンコールのこと」と、「My Dear Things」さんの「ライブって…」というエントリーを拝見してまたまた考える。どちらもあにきさんの「ライヴを体感すること」というエントリーに触発されての文章。山崎まさよしアリーナLIVEに関してのあにきさんの感想は、LIVE直後に書きはった「POPよもやま」でのこちら「いまだにイラつくので」の方がよりストレートでわかりやすいかも。
何度も言うように、私のモットーは「ライブの楽しみ方は人それぞれ」という言葉に油断すな！である。「ライブの感想は人それぞれ」は、ホンマにその通りだと思う。だからこそ、アンコール登場を願ってLIVE良かったよ！と感謝をこめて拍手する時、他の人に強要されてやりたくないシュプレヒコールをさせられるなんてマッピラ御免なのだ。なんか他人の感想で自分の感想を無理矢理上書きさせられてしまうような気分になる。心の狭いヤツと呼んでくれ。ん？なに？LIVEの「楽しみ方」は千差万別？んなもん周りの人間の事を考えられない人らの「ワガママが許される為の免罪符」と違うかい？とまで思っている。たとえば今ツアーのようなホールツアーでそんなにいろんな「楽しみ方の選択肢」があるとは思えない。
ある程度「どんな場所でどんな形態でその公演が行われるか」によっておのずと客の振る舞いも決まってくるのではないか。LIVEハウスなのかホールなのかそれともアリーナなのか。野外なのか屋内なのか。シートはあるのかスタンディングなのか。ワンマンなのかイベントなのか。そうしてもちろんミュージシャン本人の「どんなLIVEにしたいか」という意向。
ホール公演での「いろんなLIVEの楽しみ方」っていうのは、他のお客さんとの共存を考えたらごく小さい選択肢の幅だと思う。たとえば「私はベース最注目でLIVEを見ます！」とか「ギターの違いによる曲の表情の変化に注目です！」とか「ステージにあわせてエアドラムするのが楽しみです！」とか「全曲口パクで楽しみます！」とか「もう全編顔凝視です！」とか。まぁ中には「失敗チェックが私の楽しみ」っていう人もいるかも？「私はLIVEハウスでの楽しみ方が好きだからホールでもそれをさせてもらいます」というのは、ちょっと違うよねって思うのだ。あるいは野外イベントでやっていたように、つれてきた子供を静かにさせておくために袋に入った菓子を与えておくってのは、ホールではやめてね、とか。
asukaさんのエントリーで話題になっていた「やたらな声掛け」も、どちらかと言えばLIVEハウスの楽しみ方に近いか。asukaさんのおっしゃるように「当意即妙の声掛け」ってのはタイミングが一番大事で、それはめちゃめちゃ修練がいることなのだ。素晴らしいタイミングで入れられる「イェイ！」はミュージシャンの力に確実になる。あと、勿論ウィットに富んだ「ツッコミ」も場を盛り上げる。しかしそれは内容だけでなくなにより「その場の人皆が内容を聴き取れる」というのが大事なのだ。でないと場の共有にならないではないか。だから客からのツッコミは狭いLIVEハウスでの楽しみなのだ。この楽しみを「ホールでもやりたいの」と思われる方、もう一度我が身を振り返ってもらいたい。貴方には絶妙のリズム感がありますか？貴方には皆が感心するようなウィットがありますか？貴方には参加する会場の隅々まで声を響かせる声量と口跡のよさがありますか？

で、あにきさんに痛烈に批判されている「ファンによって囲い込まれたミュージシャン」だが、や、あにきさんはいつも「常に新しい音楽を模索し続けたい！」と願ってアグレッシヴにやってはるから当然なのだが、私はそれはそれで、そういう道もミュージシャン側が痛痒しないならいいのではないかな？と思うのだ。「固定客を充分満足させてくれるLIVE中心の音楽生活」も、ずっと音楽でコンスタントに稼いでいく（事務所含む）道の一つだと。あぁ、そのでっかいバージョンがこの前の「帰ってきた嬬恋コンサート」だな。リリース中心でCDセールスを睨みながらの音楽活動を一生続けるというのは、とんでもなくタイヘンなやり方だ。獲得したよき理解者であるファンを大事に、LIVE中心で確実に「生の音楽のよさ」を伝え続けていくというのも、十分豊かな音楽の、ミュージシャンのあり方じゃないかな？これって本当にLIVE上手でないとできないやり方だし。までも「次はどうくる？」というスリリングな興奮は、やはり現在進行形のミュージシャンならではのものだから、山崎まさよし氏には出来るだけ長く「最前線のミュージシャン」としてガンバっていただきたいと切に願っている。（ガンバレ言うな）

さてさて、いよいよ今夜はその山崎まさよし氏のLIVEに行くのだ！わくわく！私にしては珍しく、ちょっと早めに行って新しく出るツアーグッズでも見ようかな！会場で見かけたら声を掛けてください。黒ブーツ＆赤セルです。そして明日は、いよいよ高円寺JIROKICHIでジャマーバンド＆WELCOMEのLIVE！東京の方は是非。私も魂だけ飛ばします！