追憶の山崎まさよし

JACK LIONでのジャマーバンドLIVEに行ってきた。うはははは、一曲めの「みかん」最高！若い人たちがこの内容を歌ってもチィとも面白くないが、48歳の集団が「お前とみかんを食べてたーいっ！コタツのなかで二人きりー！」と絶叫しているのが、なんとも年輪を重ねた結果到達した「人生の真実」を見せられているようである。ココロが寒いやるせない時はテレビでも見ながら一緒にみかんを食べられたらな、という内容をこれだけ真正面ROCKでやられたら笑うしかない。力強いコーラスワークが見事。あ、でもキンジさんが歌いながらみかんをどんどん懐から出して投げるもんだから、ついそっちに気をとられてあっという間に歌が終わってしまったよー。
後、新曲の「逢いたいぜ」が良かった！ヒロジさんの元気だけれどどこか無常も感じさせるハスキーな声と投げつけるような歌い方が、ちょっと離れたところから友人もしくは彼女を案じている曲の内容とピタっとハマっていた。「逢えなくてもいい。逢えたら嬉しい。」という歌詞がぐっとくる。今日はなんでだかジャマーにしては音が大きかったな。「セイ ハロー」も初めてナマで聴いたが、ドラマティックなアレンジでかっこよかった。ジャマーはいつも裏切らないなぁ。

入り口でチケット代を払っているとちょうど中から出てきはったあにきさんに遭遇、しばらくお喋り。なんでナイショで山崎まさよしのLIVE行かはるんですかー！一緒にお茶でも飲みましょうよ。「や、ふふ、まぁそのワケアリっちゅうヤツやね。」あらららら、ワケアリねぇ…で、山崎LIVEどうでした？「『山崎まさよし、ぱぱんぱぱんぱん！』あれ最悪やな！」いやいやいや、客じゃなくて。初めての山崎LIVE、想像よりも良かったでしょう？「それがね、ボク山崎君のLIVEは初めてじゃないんよ」ええー！何時の間に。というか、そういえばあにきさんのHPを紹介してくださった片野さんは「山崎さんをライブハウスで見たことある人だと思うよ」って言ってはったなー。OKST’97の磔磔ですか？「いや、和歌山のOLD TIMEでやで。」ええー！和歌山のオールド！それっていつ頃の話です？最近？お忍び？「んー、いつ頃やろう。すっごい若かったで、山崎君。」ワンマン？「いやいやいや、僕とヒロジはその時AZUMIっていう人を見に行ってたんや。AZUMIさんはね、ジミヘンのあたりをアコギでばしっと出来る人でね、すごいんよ。AZUMIさんの前で出たんやな、山崎君。一番初めは地元の若いコで、その次に山崎君。」ひょえー。何を歌ってたか覚えてはります？「んー、『トランジスタラジオ』やってたな、シャッフルみたいなアレンジで。それと『悲しい日々』もやったな。」わー、じゃぁ『トランジスタラジオ』レコ発LIVEみたいな位置付けだったんではないでしょうか。ということは『トランジスタラジオ』が92年発売だから、92年か93年の頃かな？どんな感じでした？「んー、MCすごい早口でね。なんか、滋賀や京都や大阪まわっての和歌山で、ココ済んだら帰りますって言ってたな。」ほうほう。「で、最初に『僕はたいしたことないですけど次のAZUMIさんはスゴイですから』って言うから『ほな早よ帰れー！』って言うたんや」どひゃー！うひゃー！ひどー！まだ歌聴いてないのにぃ！「うはは、ヒドいやろー。だって自分でたいしたことないって言うんやもん。ツッコんどかな。まぁ、そういう時代やったっていう事で。」で、山崎さんなんて？「え、笑ってたよ。『濃いィですねぇ、和歌山ー。』って。」や、和歌山だから濃いのではなく、カワバタブラザーズが濃いっていうコトではないでしょうか。実際濃い。あにきさんとヒロジさん二人揃っていてはったらそりゃ山崎さん災難。それでそれで後はどんな曲してました？「キャロル・キングのカバーやな。」ほうほう。オリジナルは？「んー、一曲歌ってたかな。だから全部で5曲やね」わぁ、何の曲やろう。「Rough Rock'n Roll Boogie」かな。で、若い山崎さんのLIVEにどんな感想を持たれました？「んー、フラット。別にぃ〜ってカンジな」ええー、別にって。「だってなー、あのころで『トランジスタラジオ』のカバーって古さが微妙で、なんか中途半端やなって思ったな。うん、まぁ全体に『普通』のカンジな。特にすごいってこともなく。」そうかぁ、普通、かぁ。で、ジミヘンをアコギでするAZUMIさんとのLIVEだったら、かなり山崎さん影響される部分もあったかもしれないな。「あ、でもな、山崎君ギターは上手かった！うん、ギターは上手かったな。ギター上手いヤツやなって思ったもんな。」いやー、貴重な話を聞かせていただいた。うっはー、それにしても「山崎まさよし」に向かって「早よ帰れー！」って。恐るべし、カワバタブラザーズ。