Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

寝る女

日が経つと好きになってくるかと思ったが、反対に疑問点ばかりが浮上してきてあんまり印象は良くなりそうに無い「8月のクリスマス」。や、山崎まさよし氏はいい。いいっちゅうか好き。好きならしょうがな〜い。やはり「由紀子」サイドに不満点がふつふつと。
見た直後に書いた通り、校区内で男性と相合傘や単車二人乗りをして平気な独身の教職員がどこにいるっていう点もそうなのだが、校区内の写真屋の店先でぐーすか寝てしまう教職員も信じられない。そんなに疲れているなら保護者や生徒が来るやもしれないお店屋さんではなく、教職員用のロッカー室で寝たまえよ。
相合傘やタンデムはモトの「八月のクリスマス」にもあったエピソードだからそのまま踏襲したのだろうが、この「店先に押しかけて寝てしまう」っていう場面もモトにもあったのだろうか。あったとしたら、私はモトの「八月のクリスマス」もその場面が出てきた時点で、ガックリ興味が半減してしまうだろう。これは職業が教職員であろうが婦人警官であろうが同じこと。「すやすやと無防備に寝ている姿を見て愛しく思う」っていうシチュエーションが欲しかったのか。誰かを好きになるきっかけとして「無防備」っていうのは大きなポイントではあるだろうが、ソレが欲しいためにありえない状況を平気で作り出してしまえるというのは、あまりに無神経だ。そんなに親しくも無い男性と二人きりの場所でタイトスカートをはいたあなたは寝られるか?好いてもらいたくてわざわざ寝顔を見せるために押しかけて寝て見せたのか?こんなムリな設定を納得するためには、こうでも考えないと収まりがつかないぞ。そんなに親しくも無い相手の寝顔を見る時って、たとえば電車でうとうとしてしまうとか、何人かでドライブしている時に静かだなと思い助手席をみたら彼女が寝てた、とか、そんなモンじゃないのか。こういう安易なチョイスをする脚本は好きになれない。
とにかくもうこの「店先で昼寝」場面からまったく彼女に共感できなくなってしまった。ヒロインのことを「無邪気な彼女」ではなく「非常識な彼女」としか思えなかったのだ。ま、「非常識な彼女」ならば、写真屋のガラス窓を石投げて壊すのは平気かもね。教職員にとっては「ガラスに石を投げて割る」という行為は特別なことなんだけどな。