Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

君のためにターキーを焼く

懸案の冷凍ターキーである。いつもは塾の時間があるので6時に食卓に並ぶように、仕事帰りに買い物し、ぱぱっといいかげんなご飯を作っている。なので、日曜しか時間のかかる料理はできない。冷凍ターキーの説明書を読むと「解凍時間は冷蔵庫で24時間」とあった。前日の夕方から冷蔵庫に移したが、朝になってもそんなに「溶けた」という雰囲気ではない。昼過ぎになってもまだまだだ。表面はなんとなく柔化しているが、ムネの奥底では冷たいヤツなのではないか。やすやすと信じていたら後でこっぴどく裏切られるのではないか。
疑心暗鬼になりながらも、そろそろ取り掛からないといけない時間なのでオーブンを温め、説明書どおりに付属のシーズニングを満遍なく摺りこんでいく。びろーんと手羽の部分を広げてぬりぬり、腿もよいしょっと伸ばしてぬりぬり。ほれっと両の手羽をひっぱって万歳させると、ううむ、ええっと、ちょっと遠慮してちっさい声で言うと「グロテスク」。丸ままだとやっぱりこれって「首の無い鳥の死体」だよねー。
200度で30分から40分で出来上がりらしい。あらかじめ「出来上がり感知器」のようなものが肉に埋め込んである。おぉ、頼もしいぞ。内部に火が通り充分熱くなったらぽこんと赤い表示が飛び出すそうだ。よしよし、頼むぞ。祈るようなキモチでオーブンの中に入れる。
オーブンで焼いている間に掃除機かけてアチコチ片付けて、なんて目論んでいたのだが、やはり気になってしまい、どうしてもオーブンの周りをうろうろしてしまう。一応非力なワット数のオーブンなので多めに40分のタイマー設定なのだが、ううーむ、庫内の明かりに照らされたターキーは40分過ぎてもナマっちろいまま。あかんなー。もう10分ね、まだだなー、もうあと10分ね、とやっているうちに気づけばもう1時間半も焼いている。ターキーはチキンに比べてアブラの乗りが少ないようで、皮表面に脂が浮いてきてじゅうじゅういうということもない。いつまでたっても表面が粉っぽいので上からサラダ油をかけてもうすこし焼いてみる。これだけ時間をかけてもポップアップタイマーは作動しない。もういいや、あとはすこしレンジでチンして食べよう。中が出来てなかったらそこだけ後でもう一回加熱しよう。ほどよく焼き色もついたのでオーブンから出し、皿に盛ったときにポップアップタイマーをつついてみたら、そこではっと気がついたか赤印はポンと上がったのだった。おぉい、信用してたのにぃ。
さぁ、出来たよー、お待ちどうサマー。皿にどんと鎮座したローストターキーはなかなかの存在感。まきまきまきと腿をはずし、がしがしとムネ肉をそぎとる。中まで火は通っていた。うん、やる時はやるヤツだったのね。というか、もっと前にできてたのね、きっと。
いただきまーす。シーズニングはちょいと辛め、でも内側の肉には味はないわけで、長男は辛子マヨネーズを、次男は「キューピーテイスティドレッシング炒めにんにく味」にタバスコを足したものを、旦那様と私はサルサソースをべちゃべちゃ付けていただく。やはりチキンに比べてターキーは皮下脂肪が少ない。でもまぁ焼きたてはそんなにぱさぱさすることもなく、一家で一羽おいしく平らげたのだった。後大根サラダ、コーンスープの晩餐。柔らかくなってきたバナナと残ってたヨーグルト&牛乳をバーミックスでグジューンと混ぜたシェイクがデザート代わり。誰の記念日でもないのに、この大騒ぎ。楽しかったけれど、次はやっぱりカルフールの店内で焼いてるローストチキンをお願いしまーす。