Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

リトルソング

録音した有山じゅんじ氏のスタジオLIVEを繰り返し聞いている。2曲だけど。それも曲調が似通ってるし。あぁ、だけど大好き。やっぱりね、私はこのくらいの「小さい歌」が好き。「スケールの大きな曲」は苦手。
たとえば「スケールの大きな歌」ってどんな曲。「昴」とか?「地上の星」もそうだし、最近では「ジュピター」とかもそうかな。視点がかなり上のほうにあるというか、あ、この3曲はまんま「天空」つながりだな。人生を教え導く賢者のような語り口が苦手なんだと思う。や、もちろん有山氏にも「人生」を歌う歌もある。けど、「高所からお言葉を賜る」感はまるでない。
鯖、ジンと一緒に食えば腹、壊れもの 長い道ずっと歩いてきた 今ようやく答えを見つけた 人生don’t worry!  (鯖ジン)
「教え導く」そぶりなんてまるでナシ。まぁええやん、なんとかなるって!という言葉は、悟りをひらいた人の金言のようでもあり、ただのヨッパライの大言壮語のようでもあり。なにせ、鯖をアテに酒を飲んだらオナカこわすで、という歌なのだから。
 単純な言葉でもって身近な愛を新鮮な視点で語る、スケールの小さな歌。物事を適度に抽象化するセンスが大事。私が山崎まさよし氏を素晴らしいと思うのも、洒落たリトルソング書きとしての才能を感じるから。「お家へ帰ろう」「セロリ」「ドレッシング」「コイン」「ツバメ」「ふたりでPARISに行こう」などなど。最近の彼のアルバムには、こういった「小さなうた」がないのが悲しい。やさしい言葉と平易なメロディで書かれた小さくて深い歌が聞きたい。今、そんな歌を作り出せるのは、若手では(もうそんなに若くない?)貴方くらいしかいませんよ。

♪月もない 星もない 君だけがぽっかり 君といるとドキドキ こんなありやまな夜だ!