前例

立ってキャーキャー言って踊って振り付けして…そういうのからは方向転換しようというセットリストなのではないかな？なのに客のほうは「いつものお決まり」をすることを要求する。どうする？決めるのはステージに立っているミュージシャン自身ですよ。客におもねるのなら「前と同じLIVE」に戻せばいいし、初志貫徹するのなら、はっきり「意志」を表明すればいい。

ここまでインターネットが普及している今、その土地土地の「ハプニング」は、その土地限りのものではなくなっていくだろう。瞬時に「その夜起こった特別なこと」は前例となって次の場所に引き継がれる。「大声で叫んだらアノ曲歌ってくれた」「立ったままでいたらアノ曲やってくれた」 そういうことがどんどん積み重なっていくだろう。そしてミュージシャンの意図するステージ進行を圧迫していくだろう。「その場をなんとか切り抜けたらそれでいい、次の会場ではまた新たに始まるワケだから」という考えではやっていけなくなる時代がきたのではないか。