Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

イカレポンチ

キモチよくて片手が上がる…

山崎まさよし氏が高岡で映画を撮影している。もう大体すんだのかな?今日からFCイベントだし。でもまだ雪のシーンも撮影する予定とか。「高岡の風情あふれる景色」が重要な映画の要素になるそうだ。でも「高岡」といえば。

もし君が北陸のほうへ旅することがあったら、土曜日の夜ちょっと高岡によってみるといいよ
 「トーキング自動車レースブルース」

私にとってはなんといっても友部正人さんの歌う(語る?)この歌なのだった。JACKLIONでステージの後あにきさんとお話したときも思わず二人とも声が大きくなってしまったのだった。「いったい高岡ってどんな街なんだろうって思ったです」「そうそう、高岡、ね!うう〜む、友部さんのあの歌ね!」この歌は、駅前で繰り広げられる自動車の暴走行為と、それをやんやと囃したてる群集のことを歌ったもの。イカレポンチたちの深夜の祝祭。ごろごろと転がる自動車がそこかしこにというとんでもない光景を前にして、もっととんでもないことが起こらないかと立ち去れないでいる大勢の孤独な人達。きっと映画「八月のクリスマス」が完成し上映されたアカツキには、高岡は「しっとり落ち着いた街」として、それこそ山崎ファンの新たな巡礼地になるのだろう。だけど私にとってのイメージは、荒涼とした魂が風にあおられて集まってつむじ風のようになってごうごうと音をたてているような、そんな街。
この曲が収められたアルバムが「にんじん」。10代でこのアルバムに出会い、計り知れないショックを受けた。華美なものだけが輝いているものではないということに気付かせてくれた一枚。何度も何度も聴いた。
秋山泰志さんが「にんじん」について書かれた素晴らしい批評。http://www.asahi-net.or.jp/~sx4t-akym/critic_music/ninjin.htm この中で秋山氏は「サビがなくシンプルなパターンが反復される友部正人の曲形式は、たくさんの言葉をかなり自由に音楽に載せて歌うことを可能にしている。」と記述しておられるが、深く共感。そしてまたこの「サビがなくシンプルなパターンの反復」は、多くの言葉を乗せやすくなること以外にも、少ない言葉にたくさんの意味と情感を盛り込むことにも有効なのではないか。それは金森幸介氏や有山じゅんじ氏の滋味あふれる最近の曲達を聴くとよくわかる。
AメロBメロサビあってちょっと印象的なフレーズがあって転調したあとサビもう一回、みたいなのが「エライ」のか、というとそうじゃないだろう、と思うのだった。ふふ、ムキになってしまう。実は以前山崎公式BBSで金森幸介さんの「悲しい日々」のカバーをごく若い頃の山崎氏がリリースした事に関して、「あの歌よりも今はもっと山崎さんは作曲が上手くなって」みたいなコト書いてる人がいてはって、ちょいとカチンときたのだった。シツコイな、私。