Me & My Degu

デグーとの暮らし、日々のあれこれ

それぞれのやさしさ

ゴハン、アンコール!

山崎まさよしOKST.03大阪フェスティバルホールに行く。浮ついた嬌声もなく静かにじっくり聴くLIVEになった。最後のアンコールで立つ。ソレまではずっと座っておれて良かった。
山崎氏要所要所でさりげなく客を導く。カホーンで起こり始めた手拍子を「そういう曲じゃないんで!」とわりと明るく且つ強めに制止。ジェスチャー付き。思わず笑いが起こる会場。いいじゃないですか!場がなごみつつ意図が伝わる。でも、一部しつこく続く手拍子。あそこまで言われてまだ続けるというのはどうかしてると言うか、全く理解を超越しているので腹を立てるだけムダ。MCでは「この微妙な雰囲気に戸惑っておられるでしょうが、こういうのもいいんですよ」と言てはったような。
ギターの音が美しい。「スカボローフェア」を思わせる「星に願いを」のアルペジオにしびれる。全体的にこぶしも少なめで聴きやすい。カホーンとパンディロはここまで上達しているとはと驚く腕前。しかし、ループを使う曲は弾き語りに比べて音のキメが荒くなるなぁ。「レイトショーへようこそ」アレンジかっこいいが音の輪郭がぼやけて残念。音響さんがんばれ。
カバーは「Fast Car」と「Drive My Car」。「セロリ」からぼつぼつ立ちだす客席、客も山崎氏もそんなに不安か。なんなら「セロリ」しなくてもいいよ。後半のカホーンを使っての曲が「盛り上げ要員」のようでちょっと不憫。静かな曲の時と同様ちゃんと聴いてみたいぞ。
アンコールの「僕はここにいる」と「One more time,One more chance」、曲の内容から昨今いろいろ思うところありシミジミする。…「あの頃この曲と同じ気持ちで過ごしていたんだ」… 力強い歌声に感動する。スティングが「ムカシ作った歌でも、あたかも昨日作ったかのように歌うのが私の仕事」というようなことをミュージックフェアで言っていたように思うが、まさにその言葉どおりの絶唱だった。
二度目のアンコール、リクエストも無いのに「パンを焼く」。そんなにそんなに不安か山崎氏。あるいはこれが彼流の「やさしさ」か。
その昔、奥田民生氏が「ひとり股旅」で行った弾き語りステージは、最初から「立つな」「手拍子するな」という約束事があったと聞く。当時それをきいて「辛気臭そうなLIVEだなぁ」と思ったが、始めからそういうふうに決めてしまうというのも、奥田民生流のやさしさだったのだな、と今になって思う。「聴くLIVE」に慣れていない客にとっては、そうしたガイドラインがあったほうが安心してLIVEに浸ることができるだろう。今回のOKST03客サイドのとまどいを耳にする度に、もう少し山崎氏からのアプローチがあってもいいんじゃないかと感じていたが、昨日のLIVEではイイカンジにリードしてくれていたと思う。
さぁ、次にLIVEに行けるのはいつになるかなぁ。